夫の父は、地方の港町で整形外科医をしていました。 背が高くて、姿勢がよくて、ハンサムで、
ちょっとシャイで、美味しいものとお酒が好きで、
ジーパンが似合う素敵な人でした。
義父が病に倒れ、院を閉じて数年間、
義父とともに看護師として院を支えていた義母は
義父の介護を、それはそれは愛情をこめて見事に成し遂げました。
10月7日は、義父の命日。
一年前に亡くなりました。
去年、父が亡くなり、ガランとしてしまった病院の中を 皆で片づけていた時、
義母が「これ使う?」と、
人型のゴム印を私にくれました。
お義父さんが40年以上、地域の患者様を診察して、
カルテに押していたゴム印です。
足先の方は経年劣化で摺り減っていて、
クリンと手首を返さないと全身を転写できません。
私の宝物。
大事に受け継いでいきます。
治療に迷ったら、お義父さんが助けてくれる気がします。
鍼灸マッサージ師の仕事は、
目の前の患者様を治療することはもちろんですが、
患者様の今日の状態、前回からの変化、病院の診察結果、治療行為の記録などを
時系列で残しておくのも大切な仕事です。
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